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NPO法人の設立手続の流れ

こんにちは。神奈川県川崎市のNPO法人設立支援.comです。

今回は、「NPO法人を設立するための手続」について説明します。

NPO法人の設立手続

NPO法人を設立するには、所轄庁(都道府県または政令指定都市)に設立認証の申請書を提出し、設立の認証を受けなければなりません。申請書には、NPO法(特定非営利活動促進法)で定められた書類を添付します。

所轄庁は、申請書の受理後2カ月の間、申請書類の一部を公衆に縦覧します。そして、縦覧の終了後2カ月以内に書類を審査し、認証又は不認証を決定します。

設立が認証されたら、設立の登記をします。登記が完了したら、NPO法人が成立します。その後、所轄庁に登記の完了届を提出します。これでNPO法人として活動できるようになります。

NPO法人は設立するのに5,6カ月程度の期間がかかります。思い立ったら早めに準備に取り掛かることをお勧めします。

1.NPO法人の設立認証申請に必要な書類の原案の作成

NPO法人の設立発起人が集まり、NPO法人の基本事項を決めます。

決定事項に則って設立趣旨書・定款・事業計画書や活動計画書等の原案を作成します。

2.所轄庁への事前相談

書類の原案を作成したら、所轄庁の担当部署に事前相談に行きます。事前相談するには、予約が必要です。

事前相談では、所轄庁の担当者が書類の不備の指摘やアドバイスをしてくれます。指摘された点を修正し、再度事前相談を受けます。これを何度か繰り返して申請書類を完成させます。

事前相談が一度で済むケースは少ないようです。

NPO法人の設立をスムーズに進めるには、基本事項の決定と所轄庁への事前相談が重要です。しっかりと行ないましょう。

3.設立総会の開催

NPO法人の設立発起人や設立当初の社員が集まり、設立総会を開催します。設立総会では、NPO法人設立の意思決定や定款の内容等について決議します。

設立総会は、事前相談を終えてから開催します。事前相談の前に設立総会を開いてしまうと、事前相談の結果、書類の内容などに大幅な変更が発生し、再度設立総会を開催する必要が出てくることがあるからです。

設立総会を実際には開催せずに書類上開催したことにして申請するケースもあるようです。

しかし、実際に開催して話し合うことによって、お互いを分かり合えて一体感も強まります。設立総会は必ず開催しましょう。

4.設立申請書類の作成

設立総会の結果を踏まえて、NPO法人の設立認証申請に必要な書類を作成します。

NPO法人の設立認証申請に必要な書類についてはこちらをご覧ください。
『NPO法人の設立認証申請に必要な書類』

書類への押印や役員の住民票の取得などをします。

5.設立認証の申請

所轄庁の担当部署にNPO法人の設立認証申請書類を提出します。

事前相談をしっかりしていれば、問題なく受理されると思います。

6.設立認証申請の縦覧

提出した書類の一部が2カ月の間市民に公開されます。公開された書類は、所轄庁のホームページや窓口で見ることができます。

7.所轄庁による審査

縦覧期間が終わったら、所轄庁が書類を審査します。所轄庁は、縦覧期間終了後2カ月以内に認証・不認証の決定をします。

8.NPO法人設立の認証・不認証の決定

NPO法人の設立認証申請が認証されたら、所轄庁から認証書が送られてきます。

不認証の場合は、理由が記載された書面が送られてきます。この場合は、申請をし直すこともできます。

内閣府の統計では、2014年11月30日現在、NPO法人の認証率は約96.8%とかなり高率です。所轄庁ごとの申請受理数、認証法人数については、NPO法人の認証率を参照してください。

9.NPO法人の設立登記

申請が認証されたら、認証書を受け取った日から2週間以内にNPO法人の設立登記をします。認証日から6カ月を経過しても設立の登記をしない場合には、設立認証の取消対象になります。

設立登記は管轄の法務局に設立登記申請書を提出することにより行ないます。登記は1週間前後で完了します。設立登記をした日が、法人の成立日です。

NPO法人の設立登記申請書についてはこちらをご覧ください。
『NPO法人の設立登記申請書について』

設立登記には法人印が必要ですので、認証書を受け取ったらすぐに法人印の作成の手配をしましょう。

NPO法人の法人印についてはこちらをご覧ください。
『NPO法人を設立する時に必要な法人印(理事長印)について』

NPO法人の場合、設立登記に登録免許税はかかりません。

10.設立登記完了届

登記が完了したら、法務局で「登記事項証明書を」取得します。その登記事項証明書などを添付して、所轄庁に「設立登記完了届出書」を提出します。

NPO法人の設立登記完了届出についてはこちらをご覧ください。
『NPO法人の設立登記完了届出について』

設立登記完了届を出してはじめて、NPO法人として活動できるようになります。

NPO法人を作りたい人におすすめの本

NPO法人の設立手続きや設立後の毎年の手続きは、会社や他の法人の手続きとは異なっています。慣れない人が自力ですべてやるのは大変です。

専門家に聞くのが一番だと思いますが、自力でNPO法人を作りたい方のために参考になる書籍をご紹介します。

ネットで情報を探せる時代とはいうものの、しっかり読むには書籍の方が適しているのではないでしょうか。

あなたの起業の一助としてていただければ幸いです。

自分たちでつくろうNPO法人! <第3次改訂版>

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著者:名越 修一 (著)、堀田 力(監修)
発売日‏ : ‎ 2021/11/19
出版社 : 学陽書房

自分たちの手でNPO法人をつくろう!
NPO法人の立ち上げ方がやさしくわかる本!
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設立、登記、税務、労務・保険関係や認定NPO法人の取得方法まで、これ1冊ですべてがわかる!

目次

◇第1章◇概 要・・・・ 自分たちのココロザシを実現するためのNPO

◇第2章◇流 れ ・・・NPO法人設立までの流れをつかむ

◇第3章◇第1ステップ・・・ NPO法人のグランドデザインを組み立てる

◇第4章◇第2ステップ ・・・NPO法人の設立認証申請をする

◇第5章◇第3ステップ ・・・NPO法人の設立登記申請をする

◇第6章◇第4ステップ ・・・NPO法人成立後各種の届出をする

◇第7章◇認定NPO法人等にチャレンジしよう!

▲参考資料
1 特定非営利活動促進法
2 特定非営利活動促進法施行令
3 特定非営利活動促進法施行規則(内閣府令)
4 組合等登記令
5 所轄庁NPO窓口一覧
6 全国のNPO支援センターのご案内”

最新版 図解 NPO法人の設立と運営のしかた

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著者:宮入賢一郎、中澤正人、永村清造、三上恵司
出版社:日本実業出版社
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自分で手続きしたい人も、専門家に依頼しようと考えている人にもお勧めです。

漠然とNPO法人に興味がある方も、ぜひ読んでおいてください!

知っておきたいポイントが満載です!

●NPO法人とは?
●NPO法人設立までのタイムスケジュール
●NPO法人の名称(商号)の決め方
●役員(理事・監事)、社員とは?
●会員の種類とは?
●NPO法人の本店はどこに置いたらいい?
●印鑑のつくり方
●事業目的の決め方
●事業年度の決め方
●定款のつくり方
●申請のしかたから認証まで
●登記のしかた
●設立後の届け出と運営について
●認定NPO法人
…etc

ほかにも諸々の細かい手続きについて、詳しく解説しています。

稼ぐNPO~利益をあげて社会的使命へ突き進む~

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「NPOは稼ぐべきだ」利益を上げてはいけないと誰が決めた!

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NPO=ボランティアという固定概念を覆す、予想外の一冊。

本当のNPOのあり方とはどうあるべきか。世界で活躍するNPO法人を例に新たな可能性を見つけてみよう。

目次

はじめに――なぜ「稼ぐNPO」か
第1章 NPOは稼いではいけないのか
第2章 NPOは何の役に立つのか
第3章 ロジック・モデル・シートの活用方法
第4章 NPOはどのように稼ぐのか
第5章 公的な制度と資金をいかに活用するか
第6章 ビジネス・モデル・シートの活用方法
第7章 大切なのは起業家マインド
第8章 稼ぐNPOの後継者問題
第9章 稼ぐNPOの事例に学ぶ
おわりに

NPO法人の設立手続
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